サステナブル経営は、広い範囲の人々への影響を考慮することが求められます。考え方の大事なキーがエンゲージメントです。
最近よく聞く単語、エンゲージメント
人間社会では、必ず誰かと何かで繋がっているはずです。その中で、会社の経営において重要な誰かをステークホルダーと呼びます。
利害関係者ではなくステークホルダーで十分通じる普及度です。
そして利害関係者とのつながりは、エンゲージメントと最近ではよく呼ばれます。
サステナブル経営における、ステークホルダー・エンゲージメントの基本
サプライヤーやコミュニティ、従業員などステークホルダーは社内外に多数存在します。
とりわけ重要なのは、やはりお客様です。自社の製品/サービスにお金を払うのはお客様だけだからです。
お客様を1次(顧客)、2次(見込客、その他)に分類する考えは従来からありました。サステナブル経営ではそのような経済価値に社会価値を加えた2次元のポートフォリオでエンゲージメントを考えます。
過去に、ミネラルウォーターの販売金額の一部をアフリカの井戸掘りに寄付する飲料水メーカーのキャンペーンがありました。このように社会価値と経済価値の享受者が異なる場合はお客様とのエンゲージメントがより重要になります。自身が社会価値の享受者でなくても主旨に共感してお金を払っていただかなければいけません。
自社製品の優位性を信じすぎてエンゲージメントを重視しない、あるいは顧客のみを考えるような会社では今後の生き残りは難しいでしょう。
【ステークホルダー・エンゲージメント】
製品/サービスが他と同価格、同機能であれば共感は得られやすいが、何等か劣る場合には顧客インターフェースが重要になる
サービス付加による、お客様目線でのモノの利用価値の最大化
せっかく苦労して開発した製品が、あっという間に他社に真似されコモディティ化してしまう、何とも厳しい時代です。
しかし、モノを使って評価するのは人間です。満足度には大きな振れ幅があります。キーはモノと組み合わせるサービスです。
ぜひモノ主体で考えず、お客様目線でのモノの利用価値の最大化を目標にサービス化を考えてください。
サステナビリティは経営の重要かつ必須のテーマです。どう取り扱っていけば分からずお悩みなら、是非ビズフォリオまでご相談ください。
参考資料:
Savage, G. T., Nix, T. W., Whitehead, C. J., & Blair, J. D. (1991). Strategies for assessing and managing organizational stakeholders. Academy of management perspectives, 5(2), 61-75.
※記事は執筆者の個人的見解であり、必ずしもビズフォリオの公式見解を示すものではありません。
三木章義
PMP/FP/産業カウンセラー ビズフォリオ合同会社 代表社員
日系Sierでシステムコンサルティングに従事。企業における業務改革やBPR(業務のリエンジニアリング)、ビジネスモデルのトランスフォーメーション、プログラム/プロジェクトマネジメント等を支援。
2016年にビズフォリオ有限責任事業組合を設立。2021年より合同会社に形態を変更。「マネジメント・サイエンスを活用して価値創造の変革に貢献」を経営理念に、セミナーやコンサルティングサービスを提供している。
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