変革の実現には、従業員の心理面や関係性が重要

チェンジ・マネジメントで変革を実現

現場で働く人たちの感情や関係性を無視して変革を進めても、決して成功しません。

否定(ネガティブ)ではなく肯定(ポジティブ)をベースにした人間関係構築の手法が有効です。

従業員は感情がある人間、という当たり前の事実

従業員は人間であり感情がある、という当たり前の事実は、変革を考える時につい忘れがちになります。

 

現状を変えなければ、という気持ちが前に出過ぎると、変化についていけない従業員をつい蔑ろにしてしまいます。

 

仏作って魂入れずと昔から言われる現象です。チェンジ・マネジメントの最後のフェーズ、変化の持続は彼らの理解無くして成功しません。

 

AIは、関係性を築く手法

ビズフォリオのコンサルでは、変革の実装には6つの要素を定義しています。

 

それらは2つのカテゴリーに分けられます。1つがハード面で、組織と制度、業務プロセス、ツールの4つの要素です。もう1つがソフト面で、人材と関係性の2つの要素です。

 

少し前まではフレームワークに入れていても、スキル教育を除きソフト面はクライアントからの要望がありませんでした。最近少し着目されるようになってきた感じがします。人手不足による離職防止の影響かもしれません。

 

関係性に関する施策の1つにAIがあります。AIは人工知能(Artificial Intelligence)ではなく、Appreciative Inquiryの略です。

 

AIは4つのフェーズからなり、過去において自分達が最高だった状態を発見して未来をデザインする、というポジティブ思考がベースです。

 

今盛んに言われているDX人材育成に加え、近い将来は関係性にも注目が集まるでしょう。

 

AIの4Dモデル
AIの4Dモデル

全てDで始まるため、4Dモデルと呼ばれています

  • Discovery
  • Dream
  • Design
  • Delivery

変革の成功は、ハードとソフトの両面を考慮

変革を目的にせっかく優れたTo-Beのビジネスモデルを描いても、結局実装に失敗する、というのは良くある話です。

 

実装が進むにつれ抵抗勢力の勢いが強くなることは主原因と言えるものの、現場の感情を考慮せずハード面だけ整備する場合も結構当てはまります。

 

是非ハードとソフトの両面を考慮して、変革を成功させてください。

 

AIに興味がある、現場を大事にしたい、過去を否定だけするのではなくポジティブに変革を進めたいと思ったなら、是非ビズフォリオまでご相談ください。

 

参考資料:

中村和彦. (2007). 組織開発 (OD) とは何か?. 人間関係研究, (6), 1-29.

 

 

※記事は執筆者の個人的見解であり、必ずしもビズフォリオの公式見解を示すものではありません。

 

 

三木章義
PMP/FP/産業カウンセラー ビズフォリオ合同会社 代表社員

 

日系Sierでシステムコンサルティングに従事。企業における業務改革やBPR(業務のリエンジニアリング)、ビジネスモデルのトランスフォーメーション、プログラム/プロジェクトマネジメント等を支援。

 

2016年にビズフォリオ有限責任事業組合を設立。2021年より合同会社に形態を変更。「マネジメント・サイエンスを活用して価値創造の変革に貢献」を経営理念に、セミナーやコンサルティングサービスを提供している。